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はじめに

還暦(60歳)にして2021年(R3年)夏、自分と友人2人とで第二種電気工事士の資格を独学で取得しました。
もともと電気工事に興味はありましたが、電気の知識はほとんどありませんでした。


自分は第二種電気工事士資格の情報を集めて、きちんと勉強して、きちんと練習したので、6か月で資格を取得できました。
もしあなたが電気工事に興味あって電気第二種電気工事士の資格取得を迷っているなら、還暦(60歳)のG3たちでも、独学で一発合格し取得できた資格ですので、きっと取得できますので挑戦してみませんか。
電気に興味を持つ方のため、ささやかですが電気の業界が盛り上がって欲しいので、自分たちの実体験をもとに、資格取得に至った勉強方法、練習方法、費用などを紹介します。


資格取得の背景

自分が高校生の頃、蛍光灯の照明器具を交換しようと思って、その資格が必要ということを知らず、ホームセンターで買ってきたことがあります。
コンセントに差すだけの資格がなくても自分で取り付けられる器具はありますが、買ってきたその照明器具は「取り付けには接地工事の資格が必要です」と書いてありました。
「接地工事??」よく分からなかったので、電気屋さんを営む親戚にお願いして取り付けてもらいました。
「10分でできることだけど資格が要る、簡単そうに見えるけど火事出したら大変だぞ」と、ちょっと脅かされながら作業を見てました。


あれから40数年、DIYリフォームをすると、コンセントの差し口数を増やしたくなったり、コンセントを増やしたり移動したくなることは多々あります。
ボロくなってしまった壁紙を自分で張り替えるときホームセンターで新しいコンセントを買ってきて古いコンセントと取り替えたいと思います。
電球を替えることはありますが、照明器具を蛍光灯からおしゃれなダウンライトに自分で交換取り付け(DIY)できないかと考えます。


交流電流なのでプラスマイナスの区別ないから、黒と白のケーブルがそれなりに繋がっていれば照明器具なんか点灯します。
でもね、資格なしに施工してはいけないということなんです。
事故を起こさないよう、きちんと勉強してください。その証拠となる試験に合格してください。というものですね。
ときどき軽微な工事は無資格でやってる人がいるそうですが、それは運転できるから、運転免許を取らなくて良い。という我田引水的な発想です。


自宅は築40年以上のため、2020年にお金をかけてリフォームしましたが、自分でもできそうな(DIYできそうな)部分は自分で施工することにしました。
・欲しいところにコンセントがない。
・冷蔵庫の真裏にコンセントが設置されている。
・要らないところに高価な照明器具がある。
などなど、たしかに予算内ではありましたが、電気工事に関してはちょっと目を離した隙に作業されてしまい、電気屋さんの仕事は腑に落ちませんでした。
納得したいなら自分で作業すれば良いと考え、そうなるとDIYをする上で必要になるのが第二種電気工事士の資格取得にたどり着きます。


受験きっかけの経緯

自分はDIYが好きなので、ホームセンターに行くとウィンドウショッピングしてても楽しいしワクワクします。
DIYは自分たちに合った部屋や家を自分たちの手で作っていきます。
アメリカではDIYは当たりまえのようで、最近は日本でもやる人が増えてきましたがそれでも少数です、。


近年はYoutubeで、たくさんのDIY動画が配信されて、中には大工さんばりのDIY女子が動画を上げてるので観てて可愛いし楽しいし勉強になります。


たとえばDIY動画には
・照明器具をダウンライトにしたい
・ダクトレールにしておしゃれな照明にしたい
・壁のコンセントを追加したい
・壁紙を張り替えるので、ついでにコンセントの位置も移動したい
・露出配線を壁の中に収めたい
など、電気工事士の資格が必要な場面があります。
気の利いた動画だと「電気工事士の資格は持ってます」というテロップが書いてあったりします。
しかもDIY女子の動画です・・・


国家資格である第二種電気工事士は取得が難しいと思ってたので、何十年も受験する機会がありませんでした。
DIY動画を観てるうちに、だんだん第二種電気工事士の資格取得に興味が沸いてきました。


2020年7月、DIY動画からYoutubeを泳いでたら、工具の会社HOZANのサイトにたどり着きます。
ホーザン公式ページ
その頃はまだ第二種電気工事士受験の意志ははっきりしてませんでした。
HOZANは、「電工試験の虎」というサイトを運営しており、筆記試験対策、技能試験対策の動画は女性が説明・実演してるんです。
キレイな声・可愛い関西弁で、分かりやすく説明される動画を見てると、内容とは裏腹になんだか癒されます。
試験解説の動画を見てると、きっと華奢であろう山内さんが、工具を自在に操り、めっちゃ固いはずのVVFケーブルを難なく切って加工します。


自分もニッパ、ペンチ、カシメ工具やなど、いろんな工具を持ってますが、HOZANの販売するVVFケーブルストリッパー(P-958)を触ってみたくなって、楽天市場で購入しました。


ホームセンターでVVFケーブルを買ってきて試してみたところ、ペンチで切るよりはるかによく切れます。
※VVFケーブルは住宅、商業施設、公共施設などの低圧屋内の電線で、特に15A程度までの照明・コンセント回路に使われているごく一般的なケーブルです。
※HOZANのVVFストリッパー(P-958)は大きいホームセンターなら販売していますが、自分の場合は楽天市場で購入した方が安価でした。
ちなみにホームセンターの電材売り場に行くと、電気工事の資格が必要な質問にはお答えできません」とありますが資格を持ってなくても工具や電材を購入することはできます。
(現場仕事のお使いや電気工事士の資格を取るために練習する人もいますからね)


そのVVFケーブルストリッパー(P-958)の切れ味の気持ちよさと動画視聴がだんだん面白くなってきて、資格取得はそれほど難しくないのではないか?と思うようになりました。
自分が電工試験を受験しようと、最後の引き金を引いた(背中を押した)のは、HOZANの山内さんです(笑)。今は橋本さんという女性も出演しています。


2020年10月、本格的に試験内容、日程などを調べて受験の決意が固まったので、定期的に食事する友人2人(Hさん60歳、Nさん56歳)に、電気工事士の資格取得を目指してることを話しました。
そしたらなぜか2人とも「俺も受けようかな」と言います。
おそらく「筆記は(記憶機能に)自信ないけど、工具に触れることが好きなので」という理由と、自分に吊られて挑戦しようと考えたんだと思います。
彼らだって還暦(60歳)で、今さら電気屋さんに就職しようと思っているわけではないでしょうから、目的は分からないけど、友人2人も一緒に受験することになりました。


第二種電気工事士資格の取得はハードルが低い!?

第二種電気工事士は専門の学校で3年間勉強してやっと取得できるような難しいものだと思っていました。
もちろん国家資格がやすやすと合格できるほど、簡単だとは決して思いません。
お金を出せば買えるものでもありませんし、この年齢になると何をやっても覚えるのが難しいです。
ただ適正の合う人なら、きちんと勉強して、きちんと練習すれば、たいがいの人は独学でも合格できると思います。


適正確認(第二種電気工事に向く人、向かない人)

誰でも簡単に資格が取得できるように書いてるサイトがありますが、それは少し語弊があると考えてます。
電気工事士資格において何が重要かといえば、欠陥工事による災害の発生防止です。
それを踏まえて、電気工事士の資格を取得するに向いてるか向いてないかを考えます。

図面に従った施工

電気工事は配線図があり、図面通りに施工できない人には向きません。
試験にも配線図があり、電気工事のための配線図面(複線図)に置き換えて回答します。(慣れてると複線図は頭の中で置き換えるようです)
設計時に仕様、材料、長さが決まっているので、”自己判断で図面を無視する人”には向いてません。
家具の組み立てとかで、部品が大幅に余る、大幅に足りなくなるような雑な人には向きません。

器用かどうか

電気工事には、電線を切ったり被覆を向いたり、工具で圧着するなどの手作業が必要です。
練習すれば慣れますが、材料を損傷したり、日ごろからケガが多かったり、あまりに不器用だと欠陥工事となるので試験突破は難しいです。
欠陥工事は、感電、漏電火災など危険が伴うので、あまりに不器用な人は向きません。

地味かも

ケーブル切断から被覆の剥ぎ取り、器具への接続など黙々と同じ作業が発生します。
内職仕事のように地味な作業が伴います。それがイヤだったり苦手な人は向きません。


とりあえず、DIYが好きで、工具を扱うのが好きな人なら挑戦する価値があると思います。

年配、女性の受験者は意外と多い

筆記試験も技能試験も、見るからに年配の受験者が1割程度いました。中には「もしかしたら自分より年上かも・・」と思うような年配の方も。
おまけに女子も1割程度(感覚的には5%~10%くらい)に多かったです。


知恵袋などで「第二種電気工事士の試験が難しいか?」という質問を見かけると、筆記試験は簡単だけど、技能試験の方が難しいという回答が多いです。


還暦(60歳)世代にとっては、自分、友人含めて、まず記憶力に自信がありません。
最初は見慣れない表現ばかりですが、だんだん理解できるようになりました。

資格取得のハードル

これを読んでくれてるあなたが、DIYが好きで工具が好きで、まだ第二種電気工事士資格をお持ちでないなら資格取得に挑戦してみませんか?
いままでできなかった電気工事もできるようになります。


第二種電気工事士試験について

試験概要

電気技術者試験の試験センターの受験案内を調べてみると、年に2回チャンスがあります。
第二種電気工事士を取得するには、「筆記試験」と「技能試験」の両方に合格する必要があります。


技能試験は筆記試験に合格しないと受験することが出来ませんので、まずは筆記試験の対策をしっかりと行います。
もし筆記試験に合格したのに技能試験は不合格になってしまった、という場合、一度だけ筆記試験が免除になります。
例えば、上期で筆記試験合格、技能試験不合格の場合、その年度の下期試験では筆記試験が免除になります。


ただし、猶予は次の試験のみですので、必ず受験し合格する必要があります。
なお、筆記試験から受験する場合は、技能試験を個別で申し込む必要はありません。


筆記試験

1問2点四肢択一のマークシート方式です。
試験時間は120分で、時間内に50問解きます。また、1問当たり2点配分ですので、全問正解で100点満点です。
内容は次の通りです。100点満点のうち、合格の基準は60点です。
・配線図記号
・材料および工具
・配線器具
・施工方法
・法令
・電気の基礎理論


試験対策としては出題頻度の高い設問から覚えていき、知識を深める勉強へ移行します。


技能試験

工具持ち込みで実際に配線作業を行います。
技能試験の受験資格は筆記試験に合格した方、筆記試験を免除された方に与えられます。
技能試験で出題される問題は予め13問公開されており、当日にそのうち1問が出題されます。


試験対策としては13問全てを事前に練習しておき、どの問題が選ばれても施工できるように練習します。


この技能試験に合格することで、第二種電気工事士試験合格となります。


自分たちが受験した試験日程

申込期間 令和3年3月19日(金)~令和4年4月8日(木)
筆記試験試験日 令和3年5月30日(日)
筆記試験合格発表 令和3年7月2日(金)
技能試験試験日 令和4年7月17日(土) 試験地によって令和4年7月18日(日)
合格発表日 令和3年8月20日(金)


今年の試験日程

申込期間 令和4年3月18日(金)~令和4年4月7日(木)
筆記試験試験日 令和4年5月29日(日)
技能試験試験日 令和4年7月23日(土) 試験地によって令和4年7月24日(日)


申込期間 令和4年8月22日(月)~令和4年9月8日(木)
筆記試験試験日 令和4年10月30日(日)
技能試験試験日 令和4年12月24日(土) 試験地によって令和4年12月25日(日)


受験費用

実施団体は一般社団法人電気技術者試験センターです。
受験費用は9,600円(ネット申し込みだと9,300円)


勉強方法について

本サイトでは、自分たちがどのように独学で勉強や練習してきたのか体験を通して紹介します。
自分たちは一緒に受験できる友人がいて、分からないところをお互いに補えることが強みでした。


ただし、技能試験の練習に関しては、たくさん練習したつもりでも、自分では気付かないミスがあるものです。
そういう方には、講習会への参加や通信教育講座をオススメいたします。


講習や通信教育のデメリットはお金がかかること。
勉強する時間や内容はそれほど変わらず、質問や添削など受けることができ効率的に勉強・練習することができますので、そちらもご検討ください。




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