第二種電気工事士の試験を終えて
最近の合格者一覧
ここ10年間の平均合格率は、筆記試験が60%、技能試験が70%で、上期と下期では下期の方が受験人数が少ない傾向ですが、合格率は上期の方が高い傾向です。
技能試験の合格率が高いのは、筆記試験を合格したなら、技能試験もきちんと取り組むからだと思います。
一発合格については、公表されていませんが、技能試験の合格率は70%くらいで、技能試験の受験2回目の方が相当数いるので、筆記と技能を一発で合格したのは、おそらく50%程度ではないかと思います。
筆記試験免除者
筆記を合格して、技能が不合格になった場合、一度だけ筆記試験を免除されて技能試験を受けることができます。
※筆記試験が免除でも、受験費用は変わりません。
他にもいくつか条件がありますが、工業高校などで電気工学の過程を修めた方も筆記試験を免除されます。
自分に筆記試験免除の条件の友人がいます。
まったく異なる家業に就いたので、第二種電気工事士の資格は取らなかったのですが、ときどき電気屋さんの友人を手伝ったりする(無資格で可能なお手伝いです)ので、彼は近いうちに資格を取得しようと考えていました。
自分たちの合格に触発されて、資格取得を早めて2021年冬に技能試験を受けました。
結果は残念ながら不合格でした。
日頃、電機屋さんの仕事を手伝ったりするから、試験に対して高をくくってたとのことで、受験前に単位作業はたくさん練習しましたが、候補問題の作品を1つとして完成することなく臨んだそうです。
電材や工具を扱いなれていても、試験のための取り組みをしないと、どこかでミスをするのかもしれません。
人気
推移をみると、バラツキはあるものの、取得者数が上昇していることが分かります。
2020年が極端に少ないのは、コロナ禍で前期試験が中止になったため、2021年にシフトしたものと想像できます。
増加の理由は、もちろん就職に有利であることはベースですが、試験のハードルが少し下がったことも要因と推測します。
現在と比べて勉強できる参考書も少なく、もちろん独学で勉強できるサイトも情報も少なかったです。
また効率的に作業できる工具もなかったうえ、今は40分間の技能試験時間も30分だったりと、近年だんだん優しくなり環境も整のってきました。
認定電気工事を受講したときの講師が言ってましたが、電気工事士は落とす試験ではなく、できるだけ合格させる試験だと。
ただし電気は感電したり火災の原因になったりして何かと危険なため、きちんと勉強して練習していれば取りやすい資格となっている。
こういった背景は電気業界を盛り上げていこうという現れかと思ってます。
・免状
電気工事作業をするなら、免状を携行しないと違反です。
合格したなら費用が※5,300円かかりますが必ず免状を取得しましょう。
筆記試験の勉強で知事から発行されるとのこと、東京に住んでいるので、今なら小池百合子都知事の名前で発行されると思ってましたが、「東京都知事」とだけ書かれてました。
※写真、書留送料などプラス1,000円程度かかります。
今まで、電気工事士の免状はパウチなのでショボイと聞いてましたが、自分のところに来たのは、もっとショボくて保護シールが入っていて、自分で貼ってください。とありました。
2022年からはプラスチックカードになるらしいです。
・材料の廃棄
技能試験の練習を重ねると、使った材料(電線)が驚くほどのゴミとなります。
自分はちまちまと「燃えないゴミ」で処分しましたが、自治体によっては「燃えないゴミ」では処分できかもしれません。
純度の高い銅線なので買い取ってくれる業者さんがあるそうです。
〇まとめ
・筆記試験の勉強・技能試験の練習にかかる時間
筆記試験・・60時間~100時間?
技能試験・・40分×13問×3回=26時間 +α10時間くらい=合計40時間くらい
スケジュール感
決意:半年前
筆記試験:試験の2か月前から1日30分から1時間を目安に
技能試験:試験の1か月前から1日2問を目安に(はじめは1問ずつ)
自分たち
3月下旬~4月上旬、受験申込み
5月末の筆記試験に対してGW前後で独学勉強スタート
7月末の技能試験は6月上旬から単位作業などの練習スタート
8月20日に合格発表
8月末、免状取得なので、おおむね6か月で免状取得しました。
・還暦(60歳)世代はどうか
若いころ、記憶だけは自信あったのに、今は記憶が一番自信がありません。
でも挑戦してみることは大切です。
自分たちG3の3人も、せっかく挑戦するんだから。と、その期間はしっかり勉強し、しっかり練習して臨みました。
試験会場を退出する際、筆記試験も技能試験も、年配の方が自信をもって真面目に取り組んできたように見えました。
・費用まとめ
受験料 9300円
工具セット 11,500円
器具、材料 16,500円
追加材料 7,500円
免状 5,300円
合計 50,100円
最低でも、このくらいの出費は覚悟が必要ということです。
必要なかったけど参考書を購入したり、便利工具を購入したり、試験には不要な工具を購入してるのでなんだかんだと70,000円くらいは使ったと思います。
通信教育や講習に参加すれば、お金はかかりますが、短期間でポイントを教えてくれます。
「きちんと勉強して、きちんと練習した」に加えて、「楽しく勉強して、楽しく練習した」ので、還暦(60歳)のG3たちでも、第二種電気工事士の資格を一発で取得することができました。
一緒に受験したG3たち、工具をいじるのが好きだから資格取得に挑戦したことは楽しかったと言ってます。(資格の使い道は考えてないようですが・・)
最後まで読んでくれたあなたも、第二種電気工事士の資格取得を考えているなら、受験申込みしてからだと最短4か月、それでも独学で間に合います。
極論いえば、還暦のG3たちが一発合格できた資格です、あなたも6か月後の資格取得に向けて挑戦してみてはいかがでしょうか?